訪問看護の仕事に自信を無くしてしまった看護師さんへ

こんばんは、訪問看護の情報発信を行っているあすぴです。

いつもわたしのブログを読んでいただき、ありがとうございます。

訪問看護に自信を無くしてしまった看護師さんへ、というテーマでわたしの考えをお伝えしていきます。

というのも、最近訪問看護に初めて従事するという看護師さんとオンラインでも実際の現場でも関わることが増え、このようなお話を聞くことが増えたからです。

新人訪問看護師

訪問看護で自分がやっていけるのか不安で自信がありません。

とても共感します。

病院とは全く異なる特殊領域である訪問看護という仕事ですから、不安も多いと思います。

この記事を読んで、もう一度前を向いてみようと思える看護師さんが1人でも多くいれば幸いです。

目次

訪問看護で自信を無くしたその原因とは?

あなたは訪問看護の仕事を選び、入職したらどんな仕事、看護をしたいと思っていたでしょうか。

新人訪問看護師

訪問看護師になったら、退院した患者さんが不安なく生活できるように関わりたいと思っていました!

あすぴ

そうですね、病院勤務の時は関わることのできなかった在宅での生活を支援したい気持ちで訪問看護を選んだのですよね。

新人訪問看護師

なのに、患者さんの不安を拭うどころか自分の方が不安なんです。

訪問看護では未経験での入職後、先輩看護師との同行を経て1ヶ月〜3ヶ月で独り立ちとなることがほとんどです。

1人で訪問に回るようになると、じわじわと湧いてくるのが「これでいいのだろうか」「私が訪問していてこのご利用者様は不満なのではないか」という不安です。

そのような不安は、訪問看護を4年以上経験したわたしも今も感じていますし、誰もが通る道だと思います。

ではその不安を感じる、自信を無くしてしまう原因とはなんでしょうか。

わたしが考える自信を無くしてしまう原因は以下の5つです。

  1. ご利用者様が何を求めているのかわからない
  2. ご利用者様に必要な医療知識、処置の技術が不足している
  3. 病院や他施設での看護師経験があるけどわからないことばかりと感じる
  4. 自分の判断が間違っているかもしれないと怖くなる
  5. 他の職員と比較して自分はできることが少ないと思っている
新人訪問看護師

うーん、当てはまるものばかりです。

あすぴ

大丈夫!どうすれば解決できるのか、一緒に考えましょう。

訪問看護の仕事で自信を取り戻す対策

前項目で挙げた訪問看護における不安への対策を、一つずつ対策を解説します。

きっとあなたは今、すぐに思い浮かぶご利用者様がいるのではないでしょうか。

そして、自分の不甲斐なさや自信のなさに心を痛めたことや、失敗したと感じた経験があるのではないでしょうか。

そんなご利用者様への関わりを想像しながら、対策を検討していきましょう。

ご利用者様の希望に着目する

「ご利用者様が何を求めているのかわからない」という時には、訪問を終えた時に「これでよかったのだろうか?」と不安に思う気持ちが増大します。

わたし達看護師には、傾聴という技術があります。

傾聴とは、ただ黙って話を聞くことではありません。

傾聴とは、受容と共感でしたよね。

まずは、ご利用者様がどのように生きたい、生活したいと望んでいるのかを聴取することから始めてみましょう。

「これでよかったのだろうか?」の答えは、ご利用者様の中にあります

どんな生活を、どんな人生を送りたいのかを聴取し、受容し共感することで、ご利用者様にとっての正解に近付きます。

個別性の高い看護を提供するためにも、傾聴の姿勢を見直してみましょう。

必要なことから勉強する

「ご利用者様に必要な医療知識、処置の技術が不足している」という時には、多くを求めすぎていることがよくあります。

「アレもコレも全部勉強しなくては!どうしよう!」と焦ってしまい、結局全てを勉強しようとしてうまくいかず悪循環となった経験が、わたしにもあります。

ポイントは、全部を習得することをやめることです。

目の前のご利用者様の疾患と必要な医療処置から習得すれば、今後その経験は必ず役に立ちます。

わからないことを埋めていくイメージで、目の前のことから少しずつコツコツと経験値を高めていきましょう。

できないことをできないと言う

「病院や他施設での看護師経験があるけどわからないことばかりと感じる」と言うことは、すごくよくあります。

前項でもありましたが、特に点滴や注射、麻薬の取り扱いや各種カテーテルや人工呼吸器の管理など医療処置に対する不安が大きいように感じます。

これって、同じ畑で育ったわけではなく、病院は特に専門診療科に分けられているので経験のない医療技術があって当然なのに、知らないことに罪悪感を感じてしまう看護師の方がとても多いです。

在宅医療は総合診療です。

自分が経験したことのない疾患や治療に出会うことは、当然です。

わたし自身、訪問看護師になって出会う処置や治療がとても多かったです。

できないことが多いのはとても怖かったし、自信を無くしてしまうこともありました。

しかし、未経験のことを「やったことがないです、事前勉強してくるので一緒に見て欲しい」と言えるようになってからはとても気が楽になりました。

できないことをできないと言うのはとても勇気が要りますが、管理者や同僚も同じ経験をしてきている人が多いです。

ぜひ遠慮せずに勇気を出して、申し出てみて欲しいと思います。

また、訪問看護協会の研修や、参考書籍も増えているため事業所に参加や購入を相談してみるのもいいと思います。

自分1人で判断しない

「自分の判断が間違っているかもしれない」という時には、自分自身で判断しなければいけない、と自分を追い詰めていることがよくあります。

また、「事故を起こしたらどうしよう」と言う不安もありますよね。

もしかしたら新規のご利用者様が増えている時期で、管理者や同僚も慌ただしくしていて聞きづらい状況もあるかもしれません。

しかし、そんな時こそ「このご利用者様について意見が欲しい!」と声をあげるべきです。

わたし自身の経験から言うと、忙しい時は事故やトラブルが起こりやすいです。

それは、いつもなら管理者や先輩看護師が気にかけてフォローに回っていたところが、忙しさであなたの仕事を気に掛ける余裕がないことも考えられます。

忙しい時こそ、積極的にヘルプの声を上げることで事故を防止することにつながります。

また、事業所として意見のすり合わせを行い、アドバイスをもらうことで、事業所での統一した判断となります。

複数の意見を募ることで偏った看護の提供にならず、ご利用者様にとっても有益と言えます。

自分の良さを見つける

お話を聞いていると、「他の職員と比較して自分はできることが少ない」と思っている方がいます。

前項では、自身の判断を他者がどう捉えるかわからない、と言う点で不安要素となる可能性を挙げてみました。

しかし、他者からの評価で言うと自分自身のキャラクターや強みについても「どう思われているのだろう」「自分は劣っている」と感じてしまう方もいると思います。

わたし自身も、実はとても自分に自信がなく他者の評価を気にしてしまう性格です。

しかし、訪問看護の仕事をしてみて、完璧な人間はいないと改めて感じました

それは、訪問看護師だけでなく、ご利用者様や他職種での関係者など全ての人間に言えることです。

訪問看護ステーションに勤める人たちは、それぞれに強みがあります。

もちろん、あなたにも他人にはないところ、すなわち強みが必ずあります

自分自身の強みに気付くことができているでしょうか。

自分自身の良さを認めることで、自信を取り戻すことができます。

ちなみにわたしの強みは、「ご利用者様と向き合うことを諦めないこと」です!

合わせて読みたい

これはわたしがライターとして書いた記事です。
訪問看護師に求められる能力を考えてみましたので、ぜひ合わせて読んでください♪

あなたは必ずご利用者様の力になれる

これまで5つの項目についてご紹介してきました。

新人訪問看護師

訪問看護に就職して1人で悩んでいましたが、訪問看護師として私のできることをやろうと思うことができました!

あすぴ

そうですね、一人ひとりができることをすればいいんですよ!

訪問看護では、これが正解!といった答えがないことも大きな特徴と言えます。

答えはいつでも、ご利用者様の中にあります

ご利用者様と真摯に向き合い、訪問看護師として輝き続けて欲しいと思います。

さあ、美味しいものを食べて、早めに布団に入って、明日からまた一緒にがんばりましょう!

困った時やつまずいた時には、いつでもウチくる看護の問い合わせやTwitterのDMでご連絡いただければわたしができることであればお力になりますよ!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

仲間とシェアしよう!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

総合病院で病棟勤務後、出産を機に訪問看護に転職。
訪問看護初心者であり、子育て真っ盛りの1児の母でありながら管理者に就任。3年半の管理者生活を降任し、現在は訪問看護師として働きながら新たな訪問看護師の仲間を増やすため初心者ブロガーとしても活動中。
お酒とホームパーティが大好きな30代半ばの働くママ。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 訪問看護4年目で、最近管理者を引き継ぎました。前管理者は、パ―トで来てくれてますが分からない事を質問すると、冷たい反応で教えてくれます。緊張してしまい、声をかけ辛く 無口になってしまって、周りのスタッフも静かになってしまいます。本当は、ワイワイ何でも話せる環境を作りたいのですが、私自身が管理者業務をこなすのにいっぱいいっぱいで雰囲気作りする余裕がありません。この緊張感はどうしたら解けるのでしょうか?

  • はじめまして、コメントありがとうございます。
    管理者の引き継ぎ、お疲れ様です。
    日々の苦労をお察しいたします。
    さて、わたしもかつて、管理者の引き継ぎを経験したことがあります。
    みんきちさんのおっしゃるように、わたしも後任の方に声をかけづらいと感じさせてしまっていたと振り返ります。
    その背景には、管理者を降りた自分に対して「自分にはできなかったこと」を次の管理者に任せることへの喪失感や「自分にはない魅力」に対する嫉妬もあったように思います。

    みんきちさんの事業所の前管理者の方に当てはまるかはわかりませんが、前管理者さんも悩みや思いがそうさせてしまっているのかもしれません。

    現状で言えることは、みんきちさんが「管理者として大切にしたいこと」や「目指したい事業所のありかた」を明確にしていけばいいと思います。
    前管理者さんとおなじでなくて構いません。
    みんきちさんには、みんきちさんにしかできない管理者としての形があります。
    完璧じゃなくていいです、一緒に働くスタッフの方と「どんなステーションにしたいか」を考えてみるのがいいと思います。
    管理者は上に立つ指導的側面もありますが、まずは今いるスタッフの皆さんと共通の目標をもち、そのためには一人一人がどのように動いていけばいいのかみんなで考えるというスタンスが大切だと思います。
    前管理者が今後も同じ事業所でいちスタッフとして仕事を続けていくのであれば、地域の関係者や管理業務の経験を持つスタッフは強い味方になると思います。
    なので、前管理者も含め全スタッフともに目標の再確認をして、みんきちさんのできる舵取りをしていくというのはいかがでしょう。

    管理業務は事業所によって抱える内容が異なりますが、制度に関することやわたしがしている工夫などはお伝えできます。
    もしお困りになることがありましたら、いつでもご連絡くださいね。
    みんきちさんのご活躍をお祈りいたします!

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる