こんばんは、あすぴです。
今回は、このようなご相談をいただきました。
あすぴさーん!
指定難病の方の新規依頼をいただきました。
1日に2回訪問することになりそうです。
複数回訪問の加算って、どんなルールがありますか?
新規依頼、ありがたいですね。
1日に複数回訪問する場合の加算のルールを事前に知っておきましょう!
というわけで、医療保険を使って訪問看護を利用する際に算定される、難病等複数回訪問加算について詳しく説明していきます。
訪問看護で算定される加算を理解し、スキルアップを図りましょう。
医療保険の基本は週3日まで、1日1回まで
まずは、医療保険での訪問看護についてのおさらいです。
医療保険での訪問看護の記事でお伝えしましたが、医療保険の訪問看護の基本は週3日まで、1日1回までと定められています。
※医療保険で利用する訪問看護の詳細はこちらの記事で確認できます。
しかし、一定の条件に該当するご利用者様の場合、訪問の回数制限が解除されます。
- 別表7、8に該当する
- 特別訪問看護指示書が交付されている
このような条件に該当する場合には、1日に複数回の訪問看護が可能となります。
複数回の訪問看護を行った場合には、難病等複数回訪問加算を算定します。
訪問看護の難病等複数回訪問加算の算定要件は?
難病等複数回訪問加算は、医療保険での訪問看護を行っている場合に別表7の状態に該当するご利用者様及び別表8に該当する19疾患及び1つの状態に当てはまるご利用者様、または特別訪問看護指示書が交付されているご利用者様に対し、1日に複数回の訪問を行った場合に算定するものです。
別表7、8に該当する状態、疾患は以下の表をご覧ください。
難病等複数回加算の料金は?
1日で2回または3回以上訪問した場合には難病等複数回加算として算定します。
4回や5回訪問した場合でも、3回以上の訪問としての算定になりますので、ご注意ください。
難病等複数回訪問加算の料金設定は以下の通りです。
事例紹介
では、事例を用いて実際に算定する料金を確認していきます。
D様、80歳代、男性。
主疾患はパーキンソン病、重症度分類3。
A D Lはベッド上がメインであり、褥瘡形成あり。
褥瘡処置とリハビリの目的で訪問看護の利用依頼があった。
看護師と理学療法士による介入を行うこととなった。
訪問の計画は以下の表の通りである。
まずは疾患名を見てみると、医療保険に分類される疾患(パーキンソン病ヤール分類3は別表7に該当する疾患)ですね。
週に3日まで、1日1回までの回数制限がなくなります。
そのため、週に7回の訪問看護や1日2回の訪問をすることができるのです。
医療保険での基本料金となる基本療養費+管理療養費は、複数回訪問したとしても1日につき1回のみ算定します。
医療保険の基本料金はこのようになっています。
事例のように、1日に同じ事業所から2回、3回の訪問を計画することがあります。
このような場合、基本料金に追加して難病等複数回訪問加算を算定します。
事例の場合の料金を計算してみよう
事例のご利用者様の場合、利用料金はどのようになるでしょう。
日曜日から土曜日まで予定通り訪問すると、1週間の料金設定は以下のようになります。
※日曜日を月の初日として表示しています。
では、3回目の訪問をした場合は2回目の4500円と3回目の8000円を合わせて12500円の加算になりますか?
いいえ!
2回目と3回目の難病等複数回訪問加算は合わせて算定することはできません。
なるほど〜!
料金の説明、うまくできそうです。
- 1日2回の訪問をした場合は4500円の加算
- 1日3回以上の訪問をした場合は8000円の加算
- 4500円と8000円は合算して請求はできない
- 4回以上訪問しても請求できる金額は最大8000円
介護保険の場合はどうなる?
介護保険が交付されており、介護保険が優先となる条件のご利用者様の場合、1日に複数回の訪問を行った場合はどのように算定するのでしょうか。
介護保険の場合には、訪問回数の制限がありません。
ケアプランに計画されている訪問であれば、複数回でも算定が可能です。
しかし、介護保険には区分支給限度基準額がありますので、基本的にはその限度額内に収まるよう計画が組まれます。
介護保険で利用する訪問看護についてはこちらの記事で確認できます。
医療保険のみでの加算ですが、介護保険で訪問していたご利用者様に特別訪問看護指示書が交付されて医療保険での訪問に切り替わることもよくあります。
保険ごとの違いをしっかり理解して、ご利用者様に説明してくださいね!
まとめ
- 医療保険で訪問看護を利用する場合、別表7、8に該当するまたは特別訪問看護指示書が交付されている場合には1日に複数回の訪問看護が利用できる。
- 訪問看護事業所は、1日に3回までは加算として利用料金が算定できる。
- 4回目以降の訪問も可能であるが、3回目の料金以上は算定できない。
今回は難病等複数回訪問加算について解説しました。
それでは引き続き、訪問看護ライフを楽しみましょう♪
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