訪問看護の初回訪問の留置点とは?現役訪問看護師が初回訪問で必ず聞く質問と絶対NGのポイントを解説!

訪問看護での初回訪問は、担当看護師とご利用者様の関係づくりに非常に重要です。


お互い初めてお顔を合わせる、ということも少なくない初回訪問は、とても緊張しますよね。


ご利用者様から得る情報は、その後「訪問看護計画書」を作成する際に大きく影響します。


「訪問看護計画書」の作成時には、ご利用者様の希望や病状をアセスメントすることで妥当性が高まります。

今回は、わたしが訪問看護の初回訪問で必ず伺う質問とそのポイントをご紹介します。


初回訪問では、ご利用者様に必ずこの質問を伺います。

「ご病気について、先生から何と聞いていますか?」

この質問をすることで、何がわかるのでしょうか?


3つのポイント、そして絶対NGの注意点を説明していきます。


目次

初回訪問でのコニュニケーションの例

あすぴ

今抱えるご病気は、先生から何というご病気だと聞いていますか?

利用者A様

先生からは胃がんだと言われています。

あすぴ

そのご病気について、先生とは今後の治療や方針を話していますか?

利用者A様

これからは特に治療はしないと言われました。
でも、体調が戻ったらやるのかな、わからないけど。

あすぴ

なるほど、今現在は胃がんに対する治療を行わないと言われているんですね。
体調がお戻りになったら治療が再開するのかは、まだお聞きになっていないということなんですね。

利用者A様

そう、聞いていいのかわからないし、聞くのも怖い気もする。
今の生活が一変してしまうかも、と思うとね。

あすぴ

そうですね、確かに今後について聞くのは勇気がいりますよね。
Aさんは今の生活を維持したいとお考えなんですね。
もし先生が話してくださるというときは、聞いてみたいと思いますか?

利用者A様

うん、聞いてみたい、かな。
自分のこれからのことも考えたいしな。

あすぴ

そうですね、先生からのお話しがあったら、よかったらまたお聞かせいただけますか。
もしご希望があれば、私たちからAさんのご希望を先生にお伝えすることもできますよ。
Aさんの望む生活を続けるために、私たちもお力になれることを一緒に考えたいと思っています。


コミュニケーションの3つのポイント

ポイント1 主治医からの病状説明をどのように解釈しているか確認する。
ポイント2 不明点や疑問点がある場合には、主治医に改めて説明を依頼する。
ポイント3 本人の希望を叶えたいと思う看護師の姿勢を言葉にする。

私たち訪問看護師は、医師から訪問看護指示書をいただき訪問を行います。

指示書には疾患名が必ず記載されており、現在の病状についても詳細が書かれます。

私たちは、ご利用者様の疾患名やその詳細を、事前に知ることはできているのです。

では、なぜ知っていることを確認する必要があるのでしょう。

合わせて読みたい


訪問看護で100%必要なもの、それは訪問看護指示書です|5種類の訪問看護指示書がまるっとわかる!

初回訪問でのポイントの解説

病状の理解や受け止めを確認する

この質問をする意図としては、ご利用者様が医師からの説明をどのように解釈し、病状をどのように受け止めているかを確認するためです。

正しく現状を理解している場合もありますが、不明点をそのままに帰宅している場合もあります。

自分の口からは話したがらない方もいるかもしれません。

どんな表情をしているでしょう?話す口調は他の話題と比べて変化はありますか。

答えが聞けなくても大丈夫です、言葉だけでなく表情や声のトーン、仕草を観察しましょう。

利用者本人の代弁者となる

医師の病状や治療に対する考えと、ご利用者様の希望や解釈が異なると、医療機関への不信感につながることも多くあります。

訪問看護師として医療機関との橋渡しをする役割もあります。

ご利用者様がどのような病状理解をし、どのような治療を希望しているのか情報共有することで希望する生活への第一歩となります。

直接主治医と訪問看護師が話すことができなくても、医療連携室や外来看護師と情報共有したり、受診に合わせてお手紙を作成したりFAXをお送りすることもあります。

具体的にご本人の言葉やご様子をお伝えし、どのような生活や治療を望んでいるのか訪問看護師が代弁することで、主治医から希望に合わせた治療方法を提案頂けることも多いです。

初回訪問時の介入後の様子を比較する

「初回訪問で関係性が構築できていないのに、そんな立ち入ったこと聞けない!」と思う方もいるかもしれません。

しかし、私たち訪問看護師にとって希望する治療や生活を聴取することは、看護計画の方向性を決定する際に重要なポイントとなります。

希望は状況に応じて移り変わるものですが、介入当初の思いを聴取しておくことで病状とともに変化する精神面の比較をすることもできます。

また、初回訪問時には多くを語らなかったご利用者様も、訪問を重ねることで思いを表出する場合もあります。

その際にも、ご利用者様の変化を比較することができ、ご利用者様自身を理解することにもつながります。

訪問看護の初回訪問での注意点

ただし、この質問をする際には注意点があります。

訪問看護師からは「私たちは先生から○○と聞いていますよ。」と医療機関から直接情報共有された内容をお伝えしないことです。

全ての情報がインフォームドコンセントされているとは限らず、主治医は次回受診時以降に段階を踏んで説明しようとしている場合もあります。

あくまでもご利用者様の頭の中にある言葉や解釈を抽出することが重要です。

まとめ

初回訪問では、ご利用者様が話す内容をよく理解し、他の言い回しで表現するなど相違のない情報収集を行います。

在宅療養と外来通院では、次回受診までに時間が空いてしまうことやご利用者様が気になったところを主治医に聞けずにいることもあるようです。

主治医とご利用者様が良好な関係を維持できるよう、訪問看護師は黒子役を担いましょう。

そして、ご利用者様のお気持ちや希望を第一に、より良い在宅生活を支援していきましょう。

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この記事を書いた人

総合病院で病棟勤務後、出産を機に訪問看護に転職。
訪問看護初心者であり、子育て真っ盛りの1児の母でありながら管理者に就任。3年半の管理者生活を降任し、現在は訪問看護師として働きながら新たな訪問看護師の仲間を増やすため初心者ブロガーとしても活動中。
お酒とホームパーティが大好きな30代半ばの働くママ。

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